Kali Linuxとは？詳しい解説とインストール方法

Kali Linuxは、セキュリティ対策やネットワークの安全性を高めるための専門ツールが詰まったLinuxの中の1つです。この記事では、Kali Linuxがどんな人向けのOSなのか、そして実際にインストールする方法をわかりやすく解説します。

Kali Linuxとは？

Kali Linuxは、サイバーセキュリティやネットワーク保護の専門家、あるいはセキュリティ技術を学ぶ人たちに向けて設計された特別なLinuxディストリビューションです。数百種類以上のツールが搭載されており、例えば、ネットワークの診断や侵入テスト、脆弱性評価、パスワードクラック、Webサイトの安全性チェックなど、さまざまな用途に使われます。

Kali Linuxが他のOSと違う点は、セキュリティ向上のために“ハッキング技術を知る”という逆転の発想で作られていることです。私たちが安心してインターネットを使えるようにするため、悪い人たちがどんな攻撃をしかけてくるか、その手口を先に知っておこう、という考え方です。これはセキュリティの専門家や、ネットワークを運営する会社の中で重要な役割を果たしています。

Kali Linuxを使う人とは？

主にKali Linuxを使うのは、サイバーセキュリティの専門家、ネットワーク管理者、またはセキュリティについて学ぶ学生などです。セキュリティ分野に特化した強力なツールが多く揃っているため、社内ネットワークやWebサービスをより安全に保つためのテストに利用されます。

ただし、Kali Linuxは初心者にはやや難しいOSです。また、含まれているツールにはネットワークに侵入するための仕組みも含まれているため、使う目的や倫理観がしっかりしていることが大前提です。このような理由から、正しい知識と責任をもって利用することが求められます。

Kali Linuxのインストール方法

Kali Linuxをインストールするための手順を簡単に説明します。

1. インストール準備

→Kali Linux
https://www.kali.org/get-kali/#kali-platforms

USBメモリ：8GB以上のUSBメモリを準備しましょう。
Kali LinuxのISOファイル：公式サイトから最新のISOファイルをダウンロードします。
書き込みソフト：RufusやBalena Etcherといったツールを使って、ISOファイルをUSBに書き込みます。

2. USBブートディスクの作成

→Rufus
https://rufus.ie/ja/
Rufusなどの書き込みソフトを起動し、Kali LinuxのISOファイルをUSBメモリに書き込みます。書き込みが完了したら、そのままUSBメモリをパソコンに差し込んでおきます。

3. BIOSまたはUEFI設定

パソコンを再起動し、BIOSまたはUEFI設定画面を開いて、USBメモリから起動する設定にします（多くの場合、起動時にDeleteキーやF2キーを押します）。

4. Kali Linuxのインストール

パソコンがUSBから起動すると、Kali Linuxのメニューが表示されます。「Graphical Install」を選びます。
言語やキーボード設定を済ませ、Wi-Fiやイーサネットでネットワークに接続します。
ユーザー名とパスワードを設定し、次にパーティションに進みます。Kali Linuxのみを使うなら「ディスク全体を使用」を、他のOSと併用するなら「手動」を選びます。
インストールが完了すると、「GRUBブートローダー」をインストールするよう求められます。これにより、Kali Linuxと他のOSを選んで起動できるようになります。

インストールが終わったら、USBメモリを抜いて再起動しましょう。