防犯カメラを24時間稼働させるためには、常に安定した電源が必要です。特に、停電時にも録画や監視を継続させるには、無停電電源装置(UPS)を利用した電源対策が効果的です。今回は、停電対策の方法と、屋外コンセントへの安全な電源供給について解説します。
防犯カメラの24時間稼働には常時電源が必須
防犯カメラは、昼夜を問わず常に周囲を監視するため、24時間稼働が求められます。しかし、停電が発生すると、カメラの電源が落ちてしまい、記録が中断されてしまいます。大事な映像を逃さないためには、停電対策をしっかりと行い、電源を確保することが重要です。
停電時の対策方法:無停電電源装置(UPS)の導入
停電が発生しても、防犯カメラを動作させるために役立つのが、無停電電源装置(UPS)です。UPSにはバッテリーが内蔵されており、停電時でも一時的に電力を供給できます。防犯カメラ以外にも、映像を遠隔で確認するためのWi-Fiルーターやホームゲートウェイなども、UPSでバックアップ電源を確保することで、安心の24時間監視が実現できます。
UPSの容量と選び方
UPSを選ぶ際には、接続する機器の消費電力に合った容量を選ぶ必要があります。以下、それぞれの機器に合わせたUPS容量の目安を解説します。
小型UPSで十分な機器
- 防犯カメラ: 一般的な防犯カメラの消費電力は10W前後で、UPSの負荷は軽いです。
- Wi-Fiルーター: 通常10~15Wほどの電力で動作します。
- インターネットゲートウェイ: 通信装置ですが、これも15W程度で動作可能です。
これらの機器のみをバックアップする場合、100~200Wクラスの小型UPSで十分です。小型UPSは手軽に導入でき、停電時でも数時間の電力を確保できます。
パソコンやディスプレイも動作させたい場合
停電時でもパソコンやディスプレイを一緒に動作させたい場合は、もう少し容量の大きなUPSが必要です。
- パソコン本体: 一般的なデスクトップPCであれば100~300W程度が目安です。
- ディスプレイ: 消費電力は30~50W程度です。
これらの機器も同時に動かすには、500W程度の容量を持つUPSが理想的です。500WクラスのUPSを使えば、短時間であればパソコンとディスプレイも一緒に稼働でき、停電時にも作業を継続したり、データの保存を行えます。
UPSの設置場所と防水対策
UPSは基本的に屋内設置が推奨されていますが、屋外の防犯カメラに電力を供給するためには、UPSの電力を屋外コンセントへ延長する工夫が必要です。
屋外コンセントへの電源供給方法
UPSの電力を屋外コンセントに引き出すための方法として、以下の2つを紹介します。
- 紫外線や雨に強いケーブルの使用
UPSの電力を屋外へ引き出すためには、紫外線や雨に強いケーブルを選び、接続部には防水カバーを取り付けることで、安全に電源を引き出せます。 - 屋内から屋外への専用配線工事
より長期間の使用を考慮するなら、電気工事の専門業者に依頼して、屋内UPSから屋外コンセントへの専用配線を引いてもらうのが安全です。専用の配線工事によって、UPSの電力を安定して供給できるため、屋外の防犯カメラにとって理想的です。
※電線の接続、機器への接続には電気工事士の資格が必要です。
防水対策を徹底
- 防水カバーの装着: やコンセント部分には防水カバーを装着し、雨水の侵入を防ぎます。
- 接続部分の防護: ケーブルの接続部分は、雨が直接当たらない場所に設置するか、防水ケースに収納すると安心です。
- UPS自体の屋外設置は避ける: UPSは基本的に屋内設置が推奨されており、防水機能がないため、屋外に直接置くのは避けましょう。
屋外コンセントの電力管理
UPSを用いて屋外コンセントに電源を確保する際には、接続する機器の優先順位やUPSのバックアップ時間も考慮する必要があります。特に、防犯カメラのみを稼働させたい場合は、小型UPSで対応し、Wi-Fiルーターなどの機器は屋内で電源を確保するなどの工夫で、効率的に稼働時間を延ばせます。
まとめ
防犯カメラを24時間稼働させるためには、UPSによる電源バックアップが有効です。また、屋外コンセントにUPSの電力を引き出す際には、防水対策や設置場所を十分に考慮することで、安全かつ長期間の安定した監視が可能になります。防犯カメラの設置にあたっては、電源確保をしっかり行い、安心して24時間の監視環境を整えましょう。
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