こんにちは。 今回は、古いパソコンを再活用する強力な方法として注目されている「SteamOS」のインストール方法と使用感を紹介します。特に、Windows10のサポート終了が迫る中で、無料で軽快に動作するゲーミングOSとしてSteamOSがどれほど魅力的かを、実際の検証を通してお伝えします。
SteamOSとは?
SteamOSは、ゲーム配信プラットフォームで有名なValve社が開発したLinuxベースのOSで、Steam Deckにも搭載されているゲーム特化型のオペレーティングシステムです。Steam上のゲームを快適にプレイできるよう最適化されており、Windowsよりも軽量で、しかも無料で使える点が大きな魅力です。
特徴:
- 無料で使えるオープンソースOS
- 軽量で古いPCでも比較的動作する
- Proton技術により、Windows専用ゲームもプレイ可能
必要なスペックは?
- CPU:64bit対応のIntelまたはAMD
- メモリ:最低4GB(推奨8GB以上)
- ストレージ:200GB以上の空き容量、M.2 SSD推奨
- GPU:NVIDIA、AMD、Intelいずれか対応
今回はRyzen5 5600G(内蔵GPU)、16GBメモリ、128GB SSDのPCで検証しました。
インストールの流れ
1. ダウンロード
SteamOSの公式ページからISOファイルをダウンロード。
https://store.steampowered.com/steamos/buildyourown?l=japanese
2. USB作成
「Rufus」というツールを使用し、起動可能なUSBメモリ(8GB以上)を作成。注意点として、SteamOSはUEFI起動を推奨しているため、GPTパーティションで作成するのが正解でした(初回、MBRで作ってしまい再作成する羽目に…)。
3. インストール手順
USBをPCに挿し、BIOS設定でUSBブート。
- 日本語選択
- タイムゾーン設定
- ネットワーク設定 などを済ませるとインストールが開始。
一度再起動後、再度同じ手順を求められますが、これで無事にSteamOSが立ち上がります。
初期設定とSteamアカウント連携
Steamアカウントを入力し、ログインまたは新規作成します。
- メール認証を経てアカウントを登録
- 初期セットアップを行い、Steamのゲームライブラリにアクセス可能になります
Windowsゲームも動かせる!Protonの活用
Protonとは、Linux上でWindowsゲームを動かすための互換レイヤー。
設定方法:
- ゲームを選択
- 設定 > プロパティ > 互換性
- 「特定のSteam Play互換ツールの使用を強制する」にチェック
- Protonのバージョンを選択
これで、互換性のないゲームも起動する可能性が高まります。
日本語入力の設定
SteamOSでは初期状態で日本語入力ができません。
手順:
- デスクトップモードに切り替え
- Discoverから「Fcitx5」「Mozc for Fcitx5」をインストール
- 「Autostart」にFcitx5を追加
- 再起動後、ツールバーから設定を開き、Mozcが有効になっているか確認
これで日本語入力が可能になります。
注意点と制限
- 全てのWindowsゲームが完璧に動くわけではありません
- 特に新作や複雑なDRMを使ったタイトルは非対応の場合もあります
- ハードウェア互換性(特にGPUドライバ)は事前に要確認
とはいえ、Steam Deckの成功とValveの継続的な開発により、互換性とパフォーマンスは日々向上しています。
今後への期待
私はこのSteamOSにすごく期待しています。Windows10のサポートが終了する2025年10月以降、多くのユーザーが代替手段を探すことになるでしょう。そんな中、SteamOSは以下の点で非常に魅力的です:
- 無料で入手できる
- 軽量で古いパソコンも再活用可能
- ゲーム用途に最適化されている
- Protonの進化で互換性が広がっている
- Valveが本気で投資しており、将来性がある
将来的には、もっと多くのゲームがLinuxネイティブで動作するようになるとともに、SteamOSはWindowsの有力な代替OSの一つになる可能性があります。ゲーム用OSとしてだけでなく、セキュアで軽快なLinuxベースのプラットフォームとして、SteamOSが一般ユーザーにも広く普及することを、私は本気で期待しています。
まとめ
- SteamOSは、古いPCでも動くLinuxベースのゲーミングOS
- インストールはやや手間がかかるが、無料で構築可能
- Protonで多くのWindowsゲームが動作
- 日本語入力も設定可能
- ゲーム特化だけでなく、将来的にはWindowsの代替にもなり得る
あなたの眠っている古いパソコンも、SteamOSで生まれ変わるかもしれません。ぜひ一度試してみてください!