2025年10月14日—その日はWindows 10ユーザーにとって重要な節目となります。マイクロソフトによるWindows 10のサポートが完全に終了するのです。長年愛用してきたパソコンをどうするべきか、この「2025年問題」に悩む方は少なくないでしょう。
私も同じ悩みを抱えています。動画制作用のテスト機として使用している2台のパソコン(Core i5 6500搭載デスクトップとCore i5 5200Uノート)は、Windows 11の要件を満たしておらず、サポート終了後の選択に頭を悩ませてきました。
「まだまだ使えるパソコンを捨てるのはもったいない」
そんな思いから、この半年間、週末ごとに様々なOSをインストールして検証を続けてきました。そこで見つけた最適解をご紹介します。
Windows 10サポート終了とは具体的に何が起きるのか?
2025年10月14日以降、マイクロソフトは以下のサポートを停止します:
- セキュリティアップデートの提供終了:新たな脆弱性へのパッチが提供されなくなり、時間経過とともにセキュリティリスクが増大します
- 技術サポートの終了:マイクロソフトからの公式サポートが受けられなくなります
- ソフトウェア互換性の低下:新しいソフトウェアがWindows 10に対応しなくなる可能性があります
サポート終了後もWindows 10は動作し続けますが、インターネットに接続して使用する場合、特にオンラインバンキングやショッピングなど個人情報を扱うサービスの利用には大きなリスクが伴います。
様々なOS選択肢を検証
様々な代替OSを検証してきました:
- Ubuntu
- Linux Mint
- Linux Lite
- Deepin Linux
- Kali Linux
- ZORIN OS
- Chrome OS flex
Ubuntuは20年前と比べるとかなり進化していますが、それでもWindowsからの移行には相当なハードルがあります。他のLinuxディストリビューションも同様に、インストールよりも使い方の違いが大きく、習得に時間がかかります。
Chrome OS flexがおすすめの理由
様々な検証の結果、「ウェブ閲覧とYouTubeの視聴」に用途を限定するなら、Chrome OS flexが最もおすすめできるOSだと判断しました。以下がその理由です:
1. シンプルさと使いやすさ
- Windowsからの移行時の学習曲線が非常に緩やか
- 複雑な設定やコマンド知識が不要
- 直感的な操作性
2. 軽量設計と高速性
- Core i5 6500や5200Uのような古めのCPUでも快適に動作
- システムリソース消費が少なく動作が軽快
- 起動速度が非常に速い
3. 優れたセキュリティ
- 自動アップデートによる継続的なセキュリティ対策
- 区切られたブラウザ環境でリスクを低減
- ウイルス対策ソフトが基本的に不要
4. 容易なメンテナンス
- システムは自動更新
- クラウドベースの設計でデータ管理が最小限
- トラブル発生時も対処が比較的簡単
5. ウェブ体験に最適化
- Chromeブラウザが中核
- YouTubeやNetflixなどのストリーミングサービスとの互換性が高い
6. コスト面での優位性
- 無料で利用可能
- 有料ソフトウェアをほとんど必要としない
7. 簡単なインストール
- USBメモリからブートして数ステップでセットアップ完了
- Googleアカウントでログインするだけで設定が自動同期
Chrome OS flexのインストール前に注意点
Chrome OS flexへの移行を検討する前に、いくつかの重要な注意点を理解しておきましょう:
- ハードディスクの完全消去:インストールするとハードディスクの内容がすべて消去されます。重要なファイルは必ず外付けHDDやクラウドにバックアップしておきましょう。
- 周辺機器の互換性:プリンターやスキャナーなど、一部の周辺機器は動作しない可能性があります。特に古い機器や専用ドライバーが必要なものには注意が必要です。
- インターネット接続の必要性:Chrome OS flexはクラウドベースのOSであり、オフライン環境では機能が制限されます。
- Windowsアプリの非互換性:Microsoft OfficeやPhotoshopなどのWindowsソフトウェアは動作しません。Web版や代替アプリの利用が必要です。
Chrome OS flexに向いていない用途
以下のような目的には向いていないことを理解しておきましょう:
- 本格的な動画編集や写真編集
- 3DモデリングやCAD作業
- ゲーム(一部のブラウザゲームを除く)
- プログラミング開発環境(一部のWeb IDEを除く)
- 特殊なハードウェアを必要とする作業
まとめ:私の選択
Windows 10のサポート終了後も、Core i5搭載のデスクトップとノートパソコンをChrome OS flexに転換することで、ウェブ閲覧とYouTube視聴に特化した安全かつ高速なパソコンとして活用できます。
特にノートパソコンは部品交換が難しいため、Chrome OS flexへの移行が最適な延命策となるでしょう。私自身も、ノートパソコンはChrome OS flexで壁れるまで使い続ける予定です。
大切なパソコンを無駄にしたくない——そんな思いを持つ方にとって、Chrome OS flexは最も導入ハードルが低く、使いやすいソリューションだと確信しています。