屋外防犯カメラの設置を検討している方、既存のWi-Fiルーターでは電波が届かずにお困りの方へ、実際の使用経験をもとにした詳細なレビューをお届けします。
今回は、WAVLINK屋外用Wi-FiルーターAC1200モデルを2021年から約4年間使い続けた実体験をもとに、メリット・デメリット、設置方法、実際の性能データまで詳しく解説します。
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なぜ屋外用Wi-Fiルーターが必要なのか?
屋内Wi-Fiルーターの限界
多くの方が最初に考えるのは、家にある既存のWi-Fiルーターを使って防犯カメラを接続することでしょう。しかし、実際に試すと問題が発生することが多いのが現実です。
主な問題点:
- 壁や建材による電波の減衰:屋内から屋外まで電波を飛ばす際、壁を通り抜ける必要があり、この時に電波が大幅に弱くなってしまいます
- 距離による信号強度の低下:屋外までの距離が長くなると、信号強度がどんどん低下していきます
- 障害物による電波の遮断:建物の角や植栽などの障害物があると、さらに電波が遮断されてしまいます
屋外用Wi-Fiルーターのメリット
屋外用Wi-Fiルーターを使用することで、これらの問題を根本的に解決できます。
主なメリット:
- 障害物の回避:カメラの設置場所から見える位置に設置できるため、壁などの障害物を回避可能
- 防水・防塵性能:屋外環境に対応した防水・防塵性能により、雨雪でも安定動作
- 安定した接続品質:より近い距離からの電波供給により、安定した接続品質を確保
WAVLINK AC1200モデルの設置方法
物理的な設置
私の場合、AC1200モデルを家の外壁に直接取り付けています。設置時のポイントは以下の通りです。
設置のポイント:
- PoE接続の活用:電源供給と通信が1本のLANケーブルで済むため、配線がシンプル
- 壁貫通工事:屋内から屋外にLANケーブルを通すため、壁に適切な穴を開ける必要があります
- プルボックスの設置:メンテナンス性を考慮してプルボックスを屋外に取り付け
- 設置高さ:メンテナンスしやすい高さでの設置が重要
通信設定について
屋外環境での使用を考慮し、2.4GHz帯での接続設定を行っています。
2.4GHz帯を選ぶ理由:
- 到達距離の長さ:5GHz帯より電波の到達距離が長い
- 障害物への透過性:遮蔽物があっても電波が届きやすい
- 防犯カメラとの互換性:ほとんどの防犯カメラが2.4GHz帯での接続に対応
- 屋外使用の制限:5GHz帯は屋外使用できないチャンネルがあり、実用的ではない
実際の使用環境と電波強度の測定結果
防犯カメラの設置状況
現在、2台の防犯カメラを接続して使用しています。実際の電波強度も測定しましたので、具体的なデータをご紹介します。
1台目の防犯カメラ:
- 距離:Wi-Fiルーターから直線距離約15メートル
- 障害物:なし(見通し良好)
- 電波強度:-43dBm(良好)
- 接続状況:非常に安定
2台目の防犯カメラ:
- 距離:Wi-Fiルーターから約15メートル
- 障害物:建物の角1か所
- 電波強度:-55dBm(やや良好)
- 接続状況:良好(障害物があっても問題なし)
電波強度の比較データ
興味深いことに、屋内での電波強度も測定してみました。
屋内(壁を挟んで2m地点):
- 電波強度:-52dBm(良好)
屋外Wi-Fiルーター直下:
- 電波強度:-23dBm(かなり良好)
電波強度の目安:
- 0に近いほど電波状況が良好
- -65dBm程度まで実用的な接続が可能
注目すべきは、15m離れた屋外の1台目カメラの方が、壁を挟んだ屋内2m地点より電波強度が良好だったことです。これは壁による電波減衰の影響を如実に示しています。
4年間の使用実績と問題点
発生した問題
4年間の使用期間中に発生した問題は非常に限定的でした。
主な問題:
- 冬季の動作停止:年に1回程度、冬の寒い日の夜にWi-Fiルーターが停止
- 対処法:再起動により即座に復旧
優秀だった点
耐久性:
- 雨や雪でも問題なく動作
- 4年間の屋外設置で劣化なし
- プラスチック部分の割れや劣化も見られない
接続安定性:
- 映像の途切れやラグはほとんど発生しない
- 夜間録画も安定動作
- 日常的な使用で問題なし
設定方法(初心者でも簡単)
設置後の初期設定は非常に簡単です。以下の手順で設定できます。
基本設定手順
- Wi-Fi接続:スマホまたはノートPCでWAVLINKに接続
- ブラウザでアクセス:192.168.1.1 または 192.168.0.1 にアクセス
- ログイン:ユーザー名「admin」でログイン
- パスワード変更:セキュリティのため初期パスワードを変更
- モード確認:ウィザードでLANブリッジ(AP)モードになっていることを確認
設定はこれだけで完了します。専門知識がなくても簡単に設定できるのが魅力です。
コストパフォーマンスの評価
費用対効果
WAVLINK AC1200モデルの価格帯を考慮すると、非常にコストパフォーマンスが優秀です。
コスト面のメリット:
- 屋外用ルーターとしては比較的リーズナブル
- 工事不要でDIY設置可能
- 長期間安定動作でランニングコスト低
- 4年間で大きな問題なく、投資効果は十分
改善希望点と今後の展望
現在の改善希望点:
- 冬季低温時の安定性向上
- より直感的な設定インターフェース
今後の展望:
- Wi-Fi 6対応モデルへのアップグレード検討
- より新しいモデルの評価
こんな方におすすめ
最適な利用者
強くおすすめする方:
- 屋外防犯カメラの設置を検討中の方
- 既存の屋内Wi-Fiでは電波が届かない方
- コストを抑えて安定したWi-Fi環境を構築したい方
- DIYでの設置を考えている方
意外な活用方法
防犯カメラ以外の用途でも活躍します。
その他の活用例:
- 田舎暮らしでの遠距離Wi-Fi確保
- 畑や山の向こう側でのインターネット接続
- 屋外作業場でのWi-Fi環境構築
- 離れた建物間のネットワーク接続
総合評価とまとめ
4年間使用の総合評価
WAVLINK AC1200モデルの総合評価は非常に高く、以下の点で優秀でした。
優秀な点:
- 安定した接続品質
- 優れた耐久性と防水性能
- 優秀なコストパフォーマンス
- 設置・設定の簡単さ
- 15メートル程度の距離での良好な電波到達
注意点:
- 冬季の極寒時に稀に再起動が必要
- 定期的なメンテナンスが推奨される
最終結論
屋外防犯カメラのWi-Fi接続には、屋外用Wi-Fiルーターの使用を強く推奨します。特にWAVLINK AC1200モデルは、4年間の実使用を通じて信頼性とコストパフォーマンスの両面で優秀な製品であることが証明されました。
屋外でのWi-Fi環境構築をお考えの方は、ぜひ検討してみてください。設置の際は防水処理を確実に行い、定期的なメンテナンスを心がけることで、長期間安定した性能を発揮してくれるでしょう。
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