こんにちは。今回は、2025年6月30日時点で非常に興味深い検証結果を共有します。
なんと、Windows11のシステム要件をまったく満たしていないはずの古いノートパソコンに、公式手順だけでインストールが成功したのです。
▼ 検証に使ったパソコンのスペック
今回検証に使用したのは、以下のようなスペックのノートパソコンです。
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CPU:Intel Core i5-5200U(第5世代 / Broadwell世代)
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発売年:2015年頃
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TPM:バージョン1.2
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メモリ:8GB
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ストレージ:SSD(120GB)
このCPUはすでに10年近く前の世代であり、Microsoftの公式発表しているWindows11のシステム要件には完全に該当しません。
▶ Microsoftが定めるWindows11の要件(一部)
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CPU:第8世代Intel Core以降
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TPM:バージョン2.0必須
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セキュアブート対応のUEFI
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RAM:4GB以上
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ストレージ:64GB以上
つまり今回使用したCore i5-5200Uは、CPUもTPMも不適合で、インストールは本来できないはずです。
▼ 驚きの展開:普通にインストールできた!
ですが、結果から言うと…
公式のMedia Creation Toolを使っただけで、何の警告もなくWindows11がインストールできました!
以下がその手順です。
① Media Creation Toolを使ってインストールUSBを作成
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検索エンジンで「Windows11 ダウンロード」と検索
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Microsoft公式ページにアクセス
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「インストールメディアの作成」項目から「今すぐダウンロード」をクリック
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Media Creation Toolをダウンロード
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USBメモリ(8GB以上)を接続し、インストールメディアを作成
※USBメモリ内のデータは消去されるので注意。
② BIOSからUSB起動してインストール開始
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USBメモリを挿したままPCの電源を入れる
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起動時に「F2」や「Delete」キーでBIOS設定へ
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「起動順序」でUSBを最優先に設定
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再起動するとWindows11のインストーラーが起動
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画面の案内通りに言語設定やインストール先ドライブを選択
そして…
システム要件チェックのエラー、一切なし!
▼ なぜインストールできた?考えられる3つの理由
理由①:Microsoftが密かに要件を緩和した?
正式な発表はないものの、裏ではチェック項目がゆるくなった、または無効になった可能性があります。
特に2025年に入り、Windows10からの移行が進んでいないことが話題になっています。
理由②:配布されているインストールメディアにバグがある?
一部のメディアで報告されているように、インストールチェック機能が正常に働いていない可能性もあります。
つまり、本来ブロックされるはずが、誤って通過してしまっているだけかもしれません。
理由③:Windows10のサポート延長が影響している?
2025年1月、Microsoftは「Windows10のサポートを延長する」ことを発表しました。
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2025年10月14日で終了予定だったWindows10のサポート
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企業・教育機関向けに有償延長「ESUプログラム」提供
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一部の個人ユーザーには無償提供の可能性も言及
これにより、「旧PCからの移行の難しさ」をMicrosoft自身が認めた形になっています。
そのため、一時的に要件をゆるめているのでは?という憶測も出ています。
▼ もう1台で試したら失敗した
今回の成功が偶然かどうかを確かめるために、もう1台のPCにも試してみました。
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CPU:Intel Core i5-6500(第6世代デスクトップ)
同じ手順でインストールを試みたところ…
「このPCはWindows11のシステム要件を満たしていません」
と表示され、インストールできませんでした。
つまり、まったく同じ手順でも成功するケースと失敗するケースがあるということになります。
▼ まとめ:入るけど、安心して使えるとは限らない
今回の検証では、要件を満たしていないはずの古いノートPCに、
公式手順だけでWindows11がインストールできるという意外な結果が得られました。
しかし、この現象が意図されたものか、あるいは一時的なバグなのかは分かっていません。
注意点まとめ:
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インストールは成功しても、将来のアップデートで不具合が起きる可能性あり
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セキュリティパッチが配布されない可能性もある
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あくまで“実験的”にインストールするべきで、重要な業務用途には不向き