
最近Googleが、新しいノートPCカテゴリとして「GoogleBook」を発表しました。
発売は今秋予定。
そしてちょうどそのタイミングは、Windows10のサポート終了時期とも重なっています。
かなり意味深です。
これまでGoogleのノートPCといえば、Chromebookが有名でした。
しかし今回のGoogleBookは、従来のChromebookとは少し方向性が違うように見えます。
これまでのChromebookは、「ブラウザ中心の軽量PC」という考え方が強い製品でした。
ですがGoogleBookでは、Androidとの統合がかなり前面に出されています。
つまり、
「パソコンなのにAndroidアプリが普通に動く」
そんな世界へ、Google自身が本格的に進み始めているように見えます。
さらに最近は、Gemini AIとの統合も強化されています。
Android、クラウド、Linux技術、AI。
これらを組み合わせた、新しいPCの形へ進もうとしている印象があります。
Windows10終了後、古いPCはどうなる?

特に問題になっているのが、少し古めのパソコンです。
Windows11は、
- TPM
- CPU世代
- セキュアブート
など、対応条件がかなり厳しくなっています。
「まだ普通に使えるのに、買い替えなの?」
そう感じている人も多いと思います。
ですが実は、Linuxならまだまだ普通に使える場合があります。
しかも最近は、Linux上でAndroidまで動かせる時代になってきています。
つまり、GoogleBookのような未来を、今あるパソコンでも少し先取りできるんです。
今回の検証環境
今回検証したパソコンはこちらです。
- CPU:Core i5 6500
- メモリ:16GB
- ストレージ:500GB HDD
- GPU:CPU内蔵グラフィック
いわゆる高性能ゲーミングPCではありません。
少し古めの普通のパソコンです。
ですが、こういう環境こそWindows10終了後に悩みやすいんです。
今回は、このPCでどこまで快適に使えるのかを検証していきます。
Ubuntuとは?

まず簡単にUbuntuを説明しておきます。
Ubuntuは、Linuxの中でも特に有名なディストリビューションです。
初心者向けとしても人気が高く、Windowsから移行する人にもよく使われています。
最近では見た目もかなり洗練されていて、普通にデスクトップOSとして使える完成度になっています。
- ブラウザ
- 動画視聴
- Office系作業
など、一般的な用途で困る場面はかなり減っています。
そしてLinuxの大きな特徴が、古めのパソコンでも比較的軽く動くことです。
Waydroidとは?

今回は、さらにAndroid環境も追加します。
そこで使うのが「Waydroid」です。
Waydroidは、Linux上でAndroidを動かすための仕組みです。
一般的なAndroidエミュレーターと違い、Linuxカーネルを共有してAndroidを動かしています。
つまり、
「Linuxの中にAndroidを直接載せている」
ような構造です。
そのため非常に軽量です。
起動速度も速く、操作感もかなりスムーズでした。
正直、今回の環境はかなり“GoogleBookっぽい未来感”があります。
UbuntuへWaydroidを導入

それでは実際に導入していきます。
まずはUbuntuを最新状態へ更新します。
sudo apt update && sudo apt upgrade -y
これはUbuntuのアップデートコマンドです。
WindowsでいうWindows Updateのようなものです。
Waydroidリポジトリを追加
続いてWaydroidをインストールしていきます。
まずはこちら。
sudo apt install curl ca-certificates -y
続いてこちら。
curl https://repo.waydro.id | sudo bash
ここで少しハマりました。
最初、Waydroidパッケージが見つかりませんでした。
原因を調べてみると、Waydroid公式URLの入力ミス。
Linuxでは、
- URL
- コマンド
- パッケージ名
などが1文字違うだけで普通に動きません。
かなりLinuxらしいポイントです。
Waydroid本体をインストール
続いてこちら。
sudo apt install waydroid -y
さらに初期化します。
今回はGoogle Playストアも使いたいため、GAPPS入りで構築しました。
sudo waydroid init -s GAPPS
すると、1GB以上あるAndroidイメージのダウンロードが始まりました。
少し時間はかかりますが、Android環境を丸ごと取得しています。
Waydroid起動
初期化が終わったらWaydroidを起動します。
sudo systemctl enable --now waydroid-container
最後にAndroid画面を表示します。
waydroid show-full-ui
すると――。
Ubuntuデスクトップ上にAndroid画面が表示されました。
しかもGoogle Playストアまで動いています。
完全にAndroidタブレットのような状態です。
しかも一度設定してしまえば、次回以降はアプリメニューから起動できます。
毎回コマンドを打つ必要はありません。
日本語設定と時刻設定
最初は英語表示になっているため、日本語化します。
設定から、
- System
- Languages
- Languages
の順に進み、「日本語」を追加。
さらに日本語を一番上へ移動します。
これでWaydroid全体が日本語表示になりました。
続いて時刻設定も確認します。
- 日時を自動的に設定
- タイムゾーンを自動的に設定
この2つを有効にしておきます。
Google Play関連は、時刻がズレていると正常に通信できない場合があります。
Google Playストア設定
次にPlayストアへログインします。
初回起動時はGoogle Play開発者サービスの初期化が入るため、少し時間がかかる場合があります。
Googleアカウントでログインすると、普通にAndroidアプリをインストールできるようになりました。
Linuxなのに、中では完全にAndroidが動いています。
かなり不思議な感覚です。
実際に使ってみた
まずはブラウザ系アプリ。
普通に起動しました。
ページ読み込みも速く、スクロールもかなり滑らかです。
「Linux上でAndroidを動かしている」という感覚を忘れるくらい自然でした。
続いてゲーム系アプリ。
軽めのゲームなら意外としっかり動いています。
特に驚いたのが、動作の軽さです。
一般的なAndroidエミュレーターにありがちな、
- 重い
- 起動が遅い
- 操作がもっさりする
という感覚がかなり少なく感じました。
WaydroidはLinuxカーネル共有型なので、仮想マシン系エミュレーターより軽量に動作しやすい特徴があります。
そのため、少し古めの普通のPCでも意外と実用的でした。
実際に使って感じたこと
正直、数年前のLinux環境では、ここまで簡単にAndroidを動かせるとは思いませんでした。
しかも今回は、Google Playストアまで普通に使えています。
この感覚は、従来の「Linuxデスクトップ」というより、新しいタイプのPCに近い印象です。
最近Googleが進めているGoogleBookも、まさに「PCとAndroidの融合」という方向性です。
そう考えると、今回のUbuntu+Waydroid環境は、その未来を少し先取りしているようにも感じます。
もちろん万能ではない

もちろん、万能ではありません。
- Windows専用ソフト
- 重たいゲーム
- 一部Androidアプリ
など、苦手な部分はまだあります。
ですが、
- ブラウザ
- 動画視聴
- 軽い作業
- Androidアプリ
- カジュアルゲーム
このあたりであれば、かなり快適に使える印象でした。
Linuxはかなり変わってきている
正直、Linuxはここ数年でかなり変わってきています。
そして今は、Androidまで自然に動かせる時代になりました。
これからPCの世界がどう変わっていくのか。
GoogleBookのような方向性も含めて、かなり面白い時代になってきたと感じます。
気になる方は、ぜひ一度試してみてください。



