
もし、ご家庭にWindows 11へアップグレードできないWindows 10のパソコンが残っていたら、どうしますか。
処分するでしょうか。
それとも、そのまま使い続けるでしょうか。
もちろん、古くなったパソコンを無理に使い続ける必要はありません。しかし、ご家庭に複数のパソコンがある場合、そのうちの1台を子供用の学習パソコンとして活用するという選択肢もあります。
私自身も最初は「もう寿命かな」と思っていました。
しかし、実際にさまざまなOSを試していく中で、「まだ十分活躍できる方法がある」と考えが変わりました。
Windows 11には対応していなくても、インターネットで調べものをしたり、レポートを作成したり、プログラミングを学んだりする用途であれば、まだまだ活躍できます。
もし子供に渡すのであれば、私は次の2つが有力な選択肢だと思っています。
- ChromeOS Flex
- Ubuntu
今回は、その理由について詳しくご紹介します。
学校のパソコン環境は大きく変わっている

まず知っておきたいのが、現在の学校のICT環境です。
多くの学校では、Google Workspace for Educationが導入されています。
以前は「G Suite for Education」という名称でしたので、その名前で覚えている方もいるかもしれません。
Google Workspace for Educationでは、
- 教材の配布
- 課題の提出
- オンライン授業
- 共同編集
などが行われています。
そして、このサービスとの相性の良さから、多くの学校でChromebookが採用されています。
例えば私が住んでいる千葉市では、GIGAスクール構想によって児童生徒1人につき1台の学習端末が整備され、その端末としてChromeOS搭載のChromebookが採用されています。
現在の子供たちは、学校で毎日のようにChromebookを開き、
- インターネットで調べものをする
- 課題に取り組む
- 教材を確認する
といった学習を行っています。
さらにMM総研の調査によると、GIGAスクール第2期では児童生徒向け端末の約60%がChromeOSとなっています。
つまり、今の子供たちは私たちの世代のように「パソコンといえばWindows」という環境ではありません。
学校ではChromeOSを使うことが当たり前になってきているのです。
Windows 10をそのまま使わせるのはおすすめできない

一方で、ご家庭にあるWindows 10パソコンをそのまま子供に渡す場合には注意が必要です。
Windows 10はサポート終了を迎えており、通常のセキュリティ更新プログラムは提供されなくなります。
延長セキュリティ更新プログラム(ESU)を利用することで一定期間は更新を受けられますが、ESUも永続的に利用できるものではありません。
インターネットに接続して利用する以上、サポート終了後のOSを使い続けることはおすすめできません。
特に子供が利用するパソコンは、
- 検索
- 動画視聴
- オンライン学習
- クラウドサービス
など、インターネット利用が中心になります。
だからこそ、安全な環境を用意することが大切です。
Windows 11非対応でもパソコンはまだ使える

ただし、Windows 11に対応していないからといって、パソコンそのものが使えなくなるわけではありません。
Windows 11の要件に引っかかる理由の多くは、
- CPUの世代
- TPM 2.0
などです。
実際には、
- Webブラウジング
- 文書作成
- オンライン学習
程度であれば十分な性能を持っているパソコンも少なくありません。
だから私は、処分する前に子供の学習用として活用できないか考えてみる価値があると思っています。
学校と同じ環境ならChromeOS Flex

まずおすすめしたいのがChromeOS Flexです。
ChromeOS FlexはGoogleが無料で提供しているOSで、古いWindowsパソコンにもインストールできます。
特徴は次のとおりです。
- Googleアカウントですぐ使える
- Chromebookに近い操作感
- 学校の環境に近い
- シンプルで管理しやすい
学校で作成した資料を開いたり、課題に取り組んだりと、自宅でも違和感なく学習を続けられます。
学校と同じ環境を家庭でも利用したい。
そんなご家庭にはChromeOS Flexがおすすめです。
自宅だからこそUbuntuという選択肢

しかし、ここからが今回お伝えしたいポイントです。
学校と同じ環境だからといって、自宅まで同じ環境である必要はないと私は考えています。
学校は授業を受ける場所です。
一方で、自宅は興味を広げたり、新しいことに挑戦したりする場所でもあります。
だから私はUbuntuという選択肢もぜひ知っていただきたいのです。
ChromeOSもUbuntuもLinuxカーネルをベースにしています。
見た目や操作方法は違いますが、どちらもWindowsとは異なる考え方で作られたOSです。
そのため、学校でChromeOSに慣れている子供なら、Ubuntuにも比較的入りやすいのではないかと思います。
Ubuntuでできること

Ubuntuでは普段の学習に必要なことはほぼ問題なく行えます。
Chromeで調べもの
インターネット検索や学習サイトの利用はもちろん可能です。
LibreOfficeで文書作成
レポートや作文、プレゼン資料の作成にも利用できます。
VS Codeでプログラミング
本格的なプログラミング学習を始めることができます。
Python学習
Pythonは学校教育やAI分野でも広く利用されています。
Ubuntuなら開発環境を簡単に整えることができます。
Scratch
Scratchを使えばゲームやアニメーションを作りながらプログラミングの考え方を学べます。
Ubuntuは興味を広げるためのOS
Ubuntuの魅力は学習だけではありません。
必要に応じて自由にソフトを追加できます。
例えば、
- GIMPで画像編集
- Kdenliveで動画編集
- VS Codeでプログラミング
- Apacheでサーバー学習
- OllamaでAI体験
など、興味に応じてさまざまなことに挑戦できます。
「パソコンはどういう仕組みで動いているんだろう」
そんな好奇心を育ててくれるのもUbuntuの魅力です。
私ならこう選ぶ

私なら次のように選びます。
学校と同じ環境で安心して使いたい

→ ChromeOS Flex
パソコンを使ってさまざまなことに挑戦してほしい

→ Ubuntu
どちらが正解というわけではありません。
お子さんの興味や、ご家庭でどのように活用したいかによって選べば良いと思います。
まとめ

Windows 11に対応していないパソコンだからといって、それだけで役目が終わるわけではありません。
Windowsを使い続けることだけが、そのパソコンの役割ではありません。
ChromeOS Flexで学校と同じ学習環境を作ることもできます。
Ubuntuで新しいことに挑戦する環境を作ることもできます。
そして、Linuxには今回紹介した以外にも多くのディストリビューションがあります。
子供の興味や成長に合わせて、さまざまな選択肢を試してみるのも面白いでしょう。
ご家庭に眠っているパソコンがあるなら、ぜひもう一度活用方法を考えてみてください。
それは単なる古いパソコンではなく、お子さんの可能性を広げる一台になるかもしれません。



