これからも輝き続けるために

 バブル崩壊後、日本は政治も行政も大きな曲がり角に立たされ「改革」 を余儀なくされています。それは、企業・商店の経営にとっても例外ではありません。
 戦後、日本は世界の国々から「驚異」と賞賛された経済復興を実現し、世界でも有
数の経済大国になりました。しかし、その一方では「エコノミックアニマル」だとの指摘も受けました。 

 日本の成長を妬み、そのように言ったに違いないと思ったこともあったのですが、バブル期に取ってきた行動を振り返ると、そのような非難が必ず しも的外れではないことを認めないわけにはいきません。バブルの崩壊により、失ったものは経済的な損失もさることながら、最も深刻なものは「信用」です。

これから私たちは激しい変化・厳しい経営環境のなかで、何を目標に経営し、生きていけば本当に「ゆたかな社会」を実現できるのかー。「長者に二代なし」と言われた江戸時代に、老舗として後代にも繁栄を続けた豪商 の秘密はなにか。

 日本における経済・商業活動の原点である江戸時代に活躍した代表的な「豪商」の哲学・商法を紹 介し、これからの指針を考えていきます。
 江戸時代の豪商の経営哲学・人間としての生き方を振り返ってみると、企業経営・
人間としての生き方の原理原則は、時間や空間を超越した真理であり、世界に誇ることができるものであることが分かります。

 目の前の変化に振り回されるのではなく、江戸時代の豪商の経営哲学・人間としての生き方を学び、現代における「商人道」 を追求し、構築していくことが、これからも輝やいていくことを実証していきたいと思います。




顧客満足経営
近江商人は、始末して勤勉に働くだけではなく、「売り手よし、買い手よし、世間によし」の「三方よし」で商いに励み、陰徳を積んだ。これこそが、お客様の満足を追求することにより企業の永続的発展を目ざす「顧客満足(CS)経営」の源流であり、世界に誇ることのできるビジネスモデルである。

CS(顧客満足)経営をテーマに企業・地方自治体で指導。現在は、(社)日本経営協会専任講師、千葉県生涯大学校・統括講師として活動。著書は「先進11社にみる顧客満足経営」「江戸商人の経営哲学」など。

近江商人に学ぶ
「長者に二代なし」と言われた江戸時代、その多くは一代で没落した。その一方で、老舗として何代も続いた店も少なくない。なぜ、そのような違いがでたのか。金儲けがうまかったからなのか、それとも金儲けのためには手段を選ばなかったのか。
その疑問を解いてくれるのが、江戸時代の豪商である。なかでも、伊勢商人とならび称された近江商人の生き方は、私たちに大きな示唆を与えてくれる。