鴻池家家訓

首尾よく相続できるようにして欲しい

 「ご先祖から譲り受けた家督を、無事に相続して行かなければ、ご先祖には不幸にあたり、子孫の繁栄もないから、日頃から当主の身持ちについて、書いたり話したりしているのだ。
 万一、素行の良くない者が出た時には、世間体も良くなく、残念なことだが、これを許しておいたのでは、子孫の繁栄もないので、すぐに一族で相談して追放し、相続人を決めるように。
 これも一族の者が、素行を慎み、繁栄を願うものだから、日頃から油断なく注意していて、首尾よく相続できるようにして欲しい。末代まで無事に相続することこそ、大切なことだから、後々までよく心得ておいて欲しい。なお、支配人の任期が終り、後任の者を選ぶ時にも同じである」

鴻池家家訓




顧客満足経営
近江商人は、始末して勤勉に働くだけではなく、「売り手よし、買い手よし、世間によし」の「三方よし」で商いに励み、陰徳を積んだ。これこそが、お客様の満足を追求することにより企業の永続的発展を目ざす「顧客満足(CS)経営」の源流であり、世界に誇ることのできるビジネスモデルである。

CS(顧客満足)経営をテーマに企業・地方自治体で指導。現在は、(社)日本経営協会専任講師、千葉県生涯大学校・統括講師として活動。著書は「先進11社にみる顧客満足経営」「江戸商人の経営哲学」など。

近江商人に学ぶ
「長者に二代なし」と言われた江戸時代、その多くは一代で没落した。その一方で、老舗として何代も続いた店も少なくない。なぜ、そのような違いがでたのか。金儲けがうまかったからなのか、それとも金儲けのためには手段を選ばなかったのか。
その疑問を解いてくれるのが、江戸時代の豪商である。なかでも、伊勢商人とならび称された近江商人の生き方は、私たちに大きな示唆を与えてくれる。